数年前にあったこと。

父の単身赴任が決まった頃

私はすでに地元の高校に入学しており

母だけ父についていくことになった。

私はすぐ近くにある祖母の家から

学校に通うことになってから

住んでいるところが田舎という

こともあって、休日には祖母の

畑仕事を手伝うことが日課になった。

これが意外と面白くて

そのうち一人で小松菜やら大根やら

育て始めるようになってから

祖母がいつも農具をしまっている

小さい倉庫の鍵を

預けられるようになったんだけど

その倉庫は畑の隅の方にあって

「鍵は預けるけど

夜になると真っ暗で危ないから

畑仕事は夕方以降やっちゃいけないよ」

って言われてた。

そのうち出来た野菜を

近所におすそわけしに行く

ことも増えて私が畑仕事をし

自分で野菜を作っていることが

広く知られるようになった頃。

キーケースにつけていた倉庫の鍵を

紛失するという出来事があった。

最初は

「落としたのかな?」

と思ってたんだけど

「ちゃんと落ちないように

しっかりとつけていたし

落とせば音もするはずだし…」

ともやもやしたまま鍵を

なくしてしまったことを祖母に謝った。

祖母は

「倉庫の中に入っているのは

錆びた鎌だとか、

そんなもんばかりだから

盗む人もおるまいよ」

と言って慰め半分、

もちろん注意もされた。

新しい鍵を作ってもらって

しばらく祖母が町内会主催の

慰安旅行に出かけて

家に一人になった日の夜。

なんと警察が家にやってきた。

 

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